MySong My Foolish Heat

2021年長きにわたる単身赴任が終わりました。中山道を2012年完歩しました、山とJAZZと読書

潮鳴り 葉室麟を読む 爽快な気持ちになる

やっぱり自分は年のせいか、時代小説がしっくりくる、
 
山本周五郎 藤沢周平 池波正太郎 司馬遼太郎・・このあたりはかなり読んだ、藤沢周平はほぼ100%読んだ。
 
そのあとに続く時代小説作家が自分の中では見つからなかったが・・
 
3年前に葉室麟の蜩の記を読んでから葉室麟の本をよく読むようになった。
 
舞台は九州の小藩という、藤沢周平は庄内の海坂藩 北国と九州との違いはあれ
 
藤沢周平の系譜につながるような作品
 
基本はすがすがしさが最後に残る、これは現代小説では味わえない感じだと思う。
 
ものがたりは
 
俊英と言われた豊後羽根藩の伊吹櫂蔵は役目として大阪商人の接待役をして、役目をしくじりお役御免
 
今は家督は腹違いの弟に譲り、海辺の漁師小屋に住み、襤褸蔵といわれるぐらいの
 
無頼のくらし、酒おぼれ女におぼれの生活
 
ある日、家督をゆずった弟が切腹、遺書から借銀をめぐる藩の裏切りが原因と知る。
 
弟を救えなかった櫂蔵は死の際まで己を苛む、そして夜の海に沈もうとする櫂蔵に後ろからしがみつく女・・・
 
弟のあとをなぜか藩から出仕をうながされた櫂蔵は弟の無念を晴らすべく城にあがる・・
 
再起を描く作品。
 
読んでいて、なにか自分もまだなにかできることはあるのではと思うような気分になってるのだが
 
現実は仕事もピークをすぎて、こなしていくような気分なのだが・・
 
心が動いた作品
 
舛添さんもクレヨンしんちゃんなんぞ買ってなくて、こんな時代小説を読んで潔くした方がいいよ。
 
もちろん甘利もね